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KYOTO Gathering for Asian Art Students(アジア美術系大学学生会議)の基調講演をライブ配信します

2025.10.31
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11月12日(水)から14日(金)に開催する「KYOTO Gathering for Asian Art Students(アジア美術系大学学生会議)2025」の基調講演をライブ配信いたします。
この機会に、アジア各国から集まる美術学生に向けて、11月12日(水)にはシンガポール国立美術館キュレーターのパトリック・フローレス氏が、シンガポールを軸にアジアの近現代美術について講演します。
11月13日(木)には、マレーシア生まれのアーティスト、イー・イラン氏が大学卒業後の自身のキャリアについて語ります。
各講演はZoomウェビナーでご視聴いただけます。どなたでもご参加いただけますので、ぜひお気軽にご登録ください。


基調講演1

パトリック・フローレス (シンガポール国立美術館チーフキュレーター)
もうひとつの20世紀-シンガポールから見るアジア美術史

国際的なキュレーター、研究者であるフローレス氏を迎え、シンガポールを軸に、アジアの近現代史との関係性についてお話を伺います。

日 時: 2025年11月12日(水)13:00-15:00
逐次通訳: 辻井美穂
オンライン配信申込: https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_mPqGV9pGS_S8M6PtYTQTKg

基調講演2

イー・イラン (アーティスト)
アーティストに”なる”こと-卒業後のわたしの5年間

1971年サバ、マレーシア生まれのアーティスト。写真や映像、インスタレーションなどを用いて、現代社会の中の歴史的文化的記憶を探る作品を発表しています。本講演では大学卒業直後のキャリア形成について、自身の体験を交えながらお話しいただきます。

日 時: 2025年11月13日(木)13:00-15:00
逐次通訳: 山田カイル
オンライン配信申込: https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_zKMlMJX0QEmBBCQt4L5GLg

講師プロフィール

パトリック・フローレス Patrick Flores

シンガポール国立美術館のチーフ・キュレーター、フィリピン大学芸術学部の教授、フィリピン現代美術ネットワーク・ディレクター。彼は、東南アジア美術、特にその植民地的形成とモダニズム的展開に関する多くの著作があり、また東南アジアをテーマとした現代美術展のキュレーションも手掛けてきた。1999年にはワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー・オブ・アートの客員フェロー、2014年にはロサンゼルスのゲティ研究所の客員研究員を務めた。主な著書・編著には、『絵画の歴史――フィリピン植民地美術の再考』(1999年)、『周縁の過去――東南アジアにおけるキュレーション』(2008年)、『レイムンド・アルバノ:テクスト』(2017年)、そしてT. K. サバパシーとの共編である『東南アジア美術におけるモダニズム読本』(2023年)がある。さらに、2008年の光州ビエンナーレでは「ポジション・ペーパーズ」部門のキュレーターを、2019年のシンガポール・ビエンナーレではアーティスティック・ディレクターを務め、ヴェネツィア・ビエンナーレでは2015年にフィリピン館、2022年には台湾館のキュレーターを務めた。

イー・イラン Yee I-Lann

1971年マレーシア・サバ州コタキナバル生まれ、同地在住・制作。フォトメディアを基盤とする実践で知られる現代美術の第一人者である。彼女のデジタル・フォトコラージュや共同制作プロジェクトは、東南アジアにおける権力・植民地主義・新植民地主義の交錯を探求し、「下からの歴史」や対抗的ナラティブに焦点を当てている。近年では、海や陸のコミュニティ、さらにサバ州の先住民族の素材や技法を用いた協働的な制作にも取り組んでいる。イーはアジア、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカなど世界各地で広く作品を発表してきた。主な回顧展として、マニラのアヤラ美術館での《Yee I-Lann: 2005–2016》(2016年)がある。近年の主な個展には、《Borneo Heart》(サバ国際コンベンションセンター、2021年)、《Until We Hug Again》(CHAT、香港、2021年)、《At the Roof of the Mouth》(シルバーレンズ・ニューヨーク、2022年)、および《Yee I-Lann: Mansau-Ansau》(トゥーン美術館、2025年)が挙げられる。また、彼女の作品はアジア・パシフィック・トリエンナーレ(1999年、2021年)、《サンシャワー:東南アジアの現代美術 1980年代から現在まで》(森美術館/国立新美術館、東京、2017年)、国際芸術祭あいち(2022年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2022年)、NGVトリエンナーレ(ヴィクトリア、オーストラリア、2023年)、《The Spirits of Maritime Crossing》(ヴェニス、イタリア、2024年)など、数多くの国際展でも紹介されている。


KYOTO Gathering for Asian Art Students(アジア美術系大学学生会議)とは?

アジアから学生が集まり、アートの世界における相互理解と地域理解を深め、次世代のネットワークを強化するための合宿型イベントを開催します。欧米中心の美術潮流を見直し、グローバルなアート動向、研究テーマ、キャリア形成等について議論を行い、実践的な学びとつながりを得る機会を提供します。

KYOTO Gathering for Asian Art Students(アジア美術系大学学生会議)2025
テーマ: 「Flipping Point: アジアから見つめ返す世界」
開催日時: 2025年11月12日(水)-14日(金)
会 場: 京都芸術大学(基調講演はオンライン配信)
内 容: グループディスカッション、基調講演、京都エクスカーション、ネットワーキングセッション
主 催: ICA京都、京都芸術大学大学院
助 成: 国際交流基金

詳しくはこちらのページをご覧ください。

お問合せ

info-icakyoto@office.kyoto-art.ac.jp